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タマネギで水銀を解毒

ヒトの体内にとり込まれる水銀の9割近くは、魚介類由来のものといわれる。海水には、地中から溶け出した水銀がごく微量に存在しているが、食物連鎖を通じて、特にマグロなどの大型魚類や深海魚には、より多くの水銀が蓄積するからだ。

 このように魚介類には水銀が含まれるが、一般に健康な成人が魚をたくさん食べたとしても、健康被害などの問題は生じない。これは水銀の含有量がそれほど多くないことももちろんだが、肝臓や腎臓の働きで、水銀を無毒化したり、体外に排出しているからだ。このような働きをより活発にするための手法が、雑誌などで最近よく見かける「デトックス(解毒)」だ。

 デトックスでは水銀だけでなく、水道水由来の鉛や、米や魚介類由来のカドミウムなどの有害ミネラルも無毒化し、体外に排出する。これらの有害ミネラルは、血管を損傷させて血圧を上げさせたり、免疫力を弱めることで、体調を悪くさせたりするといわれている。

 さらに、有害ミネラルがヒトの体内の酵素に結合すると、その酵素は作用できなくなってしまうという。例えば、脂肪を分解する酵素「リパーゼ」に有害ミネラルが結合すると、酵素は活性を失い、その結果、運動しても痩せにくい体になってしまうのだ。

 また魚を食べなくても、「虫歯治療で使われる金属の詰め物や、ワクチンに使われる防腐剤などから水銀が体内に入ることもある」

 「タマネギや牡蠣を魚と一緒に食べると、デトックス効果がある」と言われている。例えば、タマネギに含まれる「ケルセチン」という成分は水銀と結合しやすく、水銀と結合したケラセチンは、便という形で体外から排出されるからだ。

 デトックス料理は、「オニオンスープ」だ。調理時にスープの中にケルセチンが溶け込むので、有効に取り込めるという。

 また、タマネギの一番外側の乾いた皮が、最近特に注目されている。「この部分には、普通食べる部分の20倍ものケルセチンが含まれている」。ただし、タマネギの皮には、農薬が残留していることがあるので、無農薬栽培のタマネギを使う、皮をよく洗う――などの工夫が必要だ。

 タマネギの皮は食べにくいが、最近では、ティーパック入りのタマネギの皮のお茶なども市販されており、比較的手軽にケラセチンを摂取できるようになってきた。

 また、調理次第でも水銀などは減らせる。「蒸したり網焼きにすることで水銀量を減らせる」水銀は主に魚の赤身部分、つまりたんぱく質の部分に存在するが、脂肪の部分にもわずかだが水銀は含まれている。蒸したり、網焼きにすると、脂肪分を落とせるので、水銀量も減らせるというわけだ。

 魚を刺身など生で食べる時は、タマネギのスライスやニンニクなどと一緒に食べるといい。ニンニクには、デトックスの有効成分「セレン」が含まれており、これもケルセチンと同様に有害ミネラルを体外に排出させる働きがあるという。

 なお、同じ魚介類でも、牡蠣はデトックスに有効とされる。
牡蠣には亜鉛が多く含まれていて、免疫力が向上したり精力がつくとよく言われるが、この亜鉛を摂取すると肝臓や腎臓で「メタロチオネイン」というたんぱく質が作られるようになるからだ。メタロチオネインは、水銀と結合することで水銀を無毒化させる働きがある。

 前述のリパーゼの例でいえば、リパーゼが水銀と結合する前に、メタロチオネインと水銀が結合すれば、リパーゼは水銀と結合せずにすむことになる。ただし、メタロチオネインはたんぱく質なので、時間が経つと分解され、そのときに水銀を放出してしまう。このため、水銀の解毒効果も一時的なものだという。

「いくら体に良い食べ物でも、おいしくなければ続かない」。

これからは牡蠣がおいしくなる季節。牡蠣フライやオニオンスープをおいしく食べて、水銀の毒から解放されよう。

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